2026年5月12日、台湾がずっと待ち望んでいた橋がついに開通しました。淡水と八里を結ぶ全長920mの斜張橋「淡江大橋」です。
画像提供:新北市政府觀光旅遊局
開通のニュースを見たとき、「早く行かなきゃ!」と思ったんです。というのも、実は開通前のイベントにも足を運んだのですが、会場の人の多さに圧倒されてすぐUターンしちゃったから(笑)。今回こそはちゃんと渡るぞ、と心に決め、『早起きすれば人は少ないはず』という作戦で、朝5時台に出発しました。
画像提供:新北市政府觀光旅遊局
左から車、バイク、人+自転車とレーンが別れています。電動のYouBikeを借りて出発しようと思ったら、電動はすべて貸し出し中で普通の自転車に。橋の上はゆるやかな上り坂が続くのですが、これが運動不足のナビにはじわじわキツい……。「電動があればなあ」と心の中でつぶやきながら、汗をかきかき漕ぎ進みます。長袖を着てきたことをこの時点で後悔しました。
それでも、ペダルを踏むたびに景色は変わっていきます。右を見れば、朝の光を浴びた高層マンション群。
皆考えることは同じ。早朝に来たはずですが、すでにたくさんの方が橋を渡っていて、少し笑えました(笑)。
途中、立ち止まって写真を撮っていたら、歩いていたおばちゃんが「撮ってあげましょうか?」と声をかけてくれました。自撮りをしていたわけでもないのに、その温かさに甘えさせてもらいました。台湾の人の優しさは、いつも沁みます。
中央あたりには木のベンチが設置されていて、近づいてみるとデザインがとても洒落ています。橋全体のデザインに合わせた、細部へのこだわりがさすがです。
八里方面から徒歩で来る場合は、専用の階段で上ってくるようです。すれ違いざまに、ハイテンションなおじさんたちが次々と追い抜いていきました。橋の開通が、それほど嬉しかったんでしょうね(笑)。
思えば、2017年に松山文創園区で開催された「ザハ・ハディッド建築士事務所―全球設計実験室特展」でこの橋のVRを体験してから、もう9年。あのとき画面の中で見た橋の上に、今自分が立っているという感慨は、言葉ではうまく説明できないものがあります。
ザハ・ハディッドは2016年に急逝しており、淡江大橋はその遺作のひとつとして知られています。2019年に着工し、紆余曲折を経て2026年5月12日に正式開通。全長920m、総工費約230億元。淡水と八里を陸路でつなぐ、新北市の新たなランドマークが、ここに誕生しました。
画像提供:新北市政府觀光旅遊局
淡水や八里に行く機会があれば、ぜひ橋を渡ってみてください。できれば電動自転車で(笑)。
画像提供:新北市政府觀光旅遊局